隙あらば自分語り

140字では書き切れないあれこれ

2023年を振り返る

 

早いもので、大晦日。毎年恒例の(行事にしたい)1年間の振り返りをしていこうと思います。

 

冬(2023年1月〜3月)

1月にBowieさんのお誕生日をお祝いして、2月からは最後の大規模上映ということで各映画館で『戦場のメリークリスマス』が上映された。そうこうしている間にも、映画『MOONAGE DAYDREAM』の公開は日に日に近づいていた。

ずっと待ち遠しかったBowieさんの映画の公開。公開初日にお休みも取れて、無事見届けてこれてよかった。それからというもの、時間の許す限り映画館に通い続けた。

 

春(2023年4月〜6月)

この時期はほぼ映画の記憶しかない。定時ダッシュで滑り込んだり、足を伸ばして京都や東京、広島にまで観に行った。今思い返しても本当に幸せな毎日だった。

映画を観に行くというよりかは、Bowieさんに会いに行くというモチベーションだったため、めちゃくちゃ繁忙期ではあったが、どれだけしんどくても頑張れた。(今もう一度そのスケジュールをこなせと言われても無理かも…)

ブログの記事にはしなかったが、6月上旬に福岡に旅行に行ったのも思い出の一つ。さらば青春の光の単独ライブを敢えて福岡で申し込んで、前後の時間に色々見て回った。偶然、『鈴木敏夫ジブリ展』を観に行けたり、マリンワールド海の中道でシャチに癒されたりと、とても楽しい旅になった。

 

夏(2023年7月〜9月)

Twitter歴が10年にもなろうというとき、完全にTwitterが使えなくなる事態に陥った。去年頃から改悪される仕様にうんざりして使う頻度を落としていたとはいえ、フォロワーさんとの繋がりが絶たれることや趣味の情報が遮断されることへの不安は大きいものだった。

Twitterの避難場所としてInstagramを始めたのだが、これが案外自分に合っていた。写真を撮ることが趣味で、以前から何か形にできるものがあればと思っていたし、何より"好き"を発信するのに最適なツールだと思った。来年も、Instagramは頻繁に更新していけたらいいな。

(その後TwitterはXと名前を変えてしまうが、長く居るべきところではないと使う度に感じている。今後、Xはどこへ向かっていくのだろう。)

 

秋(2023年10月〜12月)

資格の勉強もひと段落して、秋はひたすら身の回りの物の断捨離に明け暮れていた。元々潔癖症に近い綺麗好きで部屋が散らかり放題ということは今までも無かったのだが、オタク遍歴が凄まじくその都度あらゆるグッズを買い込んでいたため、とにかく物が多かった。

ミニマリストという概念。詳しく調べるまでは、病的に物を減らすちょっとヤバそうな人たちという偏見を持っていたのだが、それは一部の極端な例でしかない。今の自分に本当に必要なものを把握して、好きな物に囲まれて生活する人。足るを知る人。

それを知ってから、自分もそのような人になりたいと思うようになって、今これは必要か?自分は何が好きか?を徹底的に考えて、物を捨てまくった。

すると、ただ物を捨てただけなのに、散らかっていた思考が整理されて心もすっきりしてきた。どれにしようかと迷うことに時間を割いたり、気が散って集中できないということが以前より減った気がする。

これは、来年も継続していきたい。大好きなものに囲まれて、穏やかに過ごせますように。

 

2023年、総括。

年初に、今年やりたいことリスト100を作成した。結果は…33/100個でした。(いや、3分の1か!)それでも目標を立てるのと立てないのとでは、1年の行動は変わっていたはずなので、良しとします。

来年は半分以上達成することを目標に頑張ろう。

 

今年も大変お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いします。良いお年をお迎えください。

 

それでは、また次の記事で。

 

 

David Bowie語り《7》

 

久々の更新。語りたいBowieネタが溜まってきたので、年内に供養しておきます。

 

SUKITA X SCHAPIRO 展示会

たまたま会期中に家族旅行で東京に行く予定があったので、「最終日一緒に帰らんと目黒でボウイさん見てくるわ!」と高らかに宣言して観に行ってきた。

山手線目黒駅を降りてバスに乗る。観光客らしき人は乗っておらず、10分ほど乗車してバスを降りると閑静な住宅街に着いた。

ほんまにここで合ってるんか…?と不安に思いながら歩いていくと、目的地のBlitz Galleryが見えた。入口が閉まっていて中も見えなかったが、"SUKITA"の文字を確認して安心した。

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扉を開けて中に入ると、正面にいきなりBowieさんの写真が目に飛び込んできたので、ニヤつきを抑えきれなかった。お客さんは自分だけで、部屋は思ったより狭く、係員の方が一人立っていた。

 

今回の写真展は、David Bowieを知る人ならすでにご存知であろう鋤田正義さんと、Lowのジャケット写真でおなじみのSteve Schapiroさん、両写真家の合同写真展だった。

観たことのある写真も多かったが、大きな額縁に入れられて一枚一枚をじっくり眺めることのできる空間で観ると、Bowieさんがいかに美しい人だったかが分かる。

鋤田さんの作品には、全部にサインと"1/30"のような番号が振ってあった。

Steve Schapiroさんの作品で特に目を引いたのが、この写真。ずっと眺めていたいくらい、釘付けになった。

www.gettyimages.co.jp

 

15分ほど滞在して、今回の写真展限定のパンフレットを購入した。係員の方に「来年は写真を新たに第2弾が開催されるので、ぜひ観に来てくださいね!」と言われたので、「実は旅行ついでに兵庫から来たんですよ!次回も来ます!」と答えると、とても驚かれた。

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短い時間だったが、幸せなひと時を過ごすことができた。Bowieさんのことがまた好きになった。第2弾の会期中にも東京に行く予定があるので、立ち寄ってこよう。

 

レコードプレーヤーを買った

Bowieさんを好きになって、早2年。ずっとずっと欲しかったレコードプレーヤーが遂に私の部屋にやってきた。

 

自分への誕生日プレゼントも兼ねて12月に買おうと決めてから数ヶ月、ブランドやモデルを何にするか調べて悩んでを繰り返していた。

初心者なので高価なものを買っても使いこなせる自信がない、しかし、しっかり音を楽しみたいと思ったので、元々はレコード針を専門に製造していたオーディオテクニカ製のレコードプレーヤーを選んだ。

スピーカーがとにかく悩んだ。アンプを別で買わなくてもよい、アンプ内蔵型のアクティブスピーカーと呼ばれるものが初心者だと使いやすいということだったが、製品のレビューを見ても音の感じ方は人それぞれ違うので、あまり参考にはならなかった。最終的に、Amazonブラックフライデーで安くなっていたBOSEのスピーカーを購入した。

 

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めちゃくちゃかっこいい~!このモデルにして大正解、悩んだ甲斐があった。

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試しに以前購入したLowを聴いてみた。今まで聴いてきたSONYのワイヤレススピーカーから出る音とは全く違っていて、空間に溶け込むような柔らかくて温かい音がする。スピーカーは左右から違った音が出るので立体的に聴こえて、自室でこんな体験ができるのかと感動した。大好きなSound and Visionを聴きながら、しばらくうっとりしていた。

 

レコードを買いに

レコードプレーヤーが手に入ったからにはレコードを調達しに行かねば!ということで、タイミング良く開催されていた、『阪神 冬の中古&廃盤レコード・CDフェス』に行ってきた。

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ディスクユニオン以外行ったことがなかったので、数十店舗の商品を一気に見ることが出来て、ここが天国か?と思った。ジャンルごとに島分けされているとはいえ、ロックカテゴリからBowieさんのレコードを探し当てるのはなかなか苦労した。

 

タワレコでもお目当てのアルバムを購入して、重たいレコードを抱えながら帰宅。

戦利品はこちら。

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レコードで流すにはぴったりだろうなと思っていたYoung Americansと、大好きなLet’s Dance、レコードフェスで運良く見つけたSpace Oddityの40周年記念盤。欲しかったものを全部買えて、ホクホク。

 

さっそくレコードに針を落とす。Memory of a Free Festivalで泣きそうになり、Let’s DanceのB面に(いつもどおり)大興奮した。これからずっとこの音と一緒に居られるのかと思うと、なんと幸せなことだろうか。

年末年始は12月の怒涛のスケジュールをこなした自分を労って、じっくりBowieさんの音楽に浸ることにする。ああ~、心が満たされる。

 

それでは、また次の記事で!

 

雑記:時間は平等

 

今年は夏が長すぎたからか、もう10月も終わるということに気持ちがついていかない。ハロウィンよりも前にクリスマスのCMが流れてくるのは早すぎないか?

 

さて、先日受験したFP技能士試験3級に無事合格した。ホッとしたのも束の間、この流れで2級も取っちゃうか…と決意したので、机に向かう生活は今後も継続。

 

それにしても、最近やりたいことが散らかっていて落ち着かない。物欲よりも調べ物欲?と言ったらいいのだろうか、あれを知りたいこれを知りたいという事象が多すぎる。思考をいったん整理したくなったので、ここに書き留めておく。

 

レコードプレーヤーが欲しい

Bowieさんと出会ってから、いつか絶対買うと決めていたレコードプレーヤー。置き場所も確保できそうだし、Lowのレコードも持て余しているから、冬の賞与で買うことにした。

まずはレコードと再生機器の勉強から始めているけど、思ったよりこだわるポイントが多くて悩みに悩んでいる。ネットで調べていても、全部ええやん~~~と決めきれないので、明日ヨドバシに行って店員さんに相談してこようと思う。

 

積読を消化したい

これは主にBowieさんの関連書籍。気になったものはとりあえず買って、表紙と中身をひととおり見てにっこりしたあとは本棚にしまう、というのを繰り返していたら、未読の本が積み上がってしまった。

日本語訳されている本だけでもかなりの数が出版されているので、Bowieさんのキャリアの長さとジャンルの幅広さを実感する。

 

出会って2年、いまだに好きになった日のようなわくわくと興奮で毎日生きているけど、一方で冷静に学問としてDavid Bowieを学びたい気持ちもあって、時間がいくらあっても足りない。大学でボウイ学部みたいなの作ってくれんかな。

 

アニメオタクの記憶

中学時代に流行りまくっていたけいおん!を、今更ながら観ている。かわいい女の子しか出てこないしみんないい子で癒される。絶対に戻れない学生時代を、アニメを通して懐古する社会人。

何も目指すものや熱中できるものがなかった主人公の平沢唯ちゃんが、軽音部に入ってどんどん輝いていくのがもう…唯ちゃああああん!!ってなる(キモオタ)

10年前は、季節が変わるごとに今季のアニメ何観ようかな~ってわくわくしていたけど、最近はめっきり観なくなっていた。U-NEXTはアニメが豊富らしく、同じ京都アニメーション作品の涼宮ハルヒの憂鬱も配信していたので、次はこれを観るかな…!

 

とまあ、色々挙げてみた。総じて、人生の時間が足りない。平日も休日も、どこに住んで何をしようが時間は平等である。もっと効率よくいろんなことがしたい。

と思っているとなんかしんどくなったので、今日はすべて忘れてゴロゴロしてました。まあ、こんな日もあっていいかな。

 

久々にブログ更新できてすっきりした。とりあえず、明日はヨドバシ行くぞ!

 

それでは、また次の記事で。

 

雑記:レコード喫茶に行った話など

 

Bowie語りでもない、日常のあれこれを書いた記事を長らく更新していなかったなということで、近況報告します。

まあ、私の日常は半分以上David Bowieで構成されているので、結果的にBowie語りになりそうな気はする。

 

レコード喫茶 Graffiti

存在を知ってから1年くらい、ずっと行きたかったレコード喫茶に念願叶ってようやく行くことができた。大阪難波のマルイのちょうど真裏にあって、商店街の喧騒から切り離されたようにひっそり存在する。

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これが入口?というような小さい扉を開けると、いきなりZiggy Stardustのポスターが出迎えてくれた。早くも期待が高まる。

 

エレベーターで3階に上がると、すぐに店の入口になっていて、奥にチラ見えするレコードの数々にテンションが上がった。入口でメニューを注文して、説明を受ける。70分制で、250円で曲のリクエストができるそうだ。

いざ入店。うわ~~~!ここは天国か?Bowieさんのアルバムも何枚か確認できた。洋楽だけでなく、昭和のアイドルのレコードなんかもたくさん飾ってあった。

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席について、早速洋楽のカタログを確認する。Bowieさんは、70年代前半・80年代前半のアルバムがメインだった。(もう少し幅広い年代の取り揃えがあれば嬉しい… By ベルリン時代、90年代後半崇拝オタクより)

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大阪名物のミックスジュースを飲みながらリクエストした1曲目。

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何をリクエストしようか、1ヶ月くらい前から悩みに悩んでいた。Life On Mars?にしようかなあと思っていたら、曲リストに載っていなかったので、星つながりということで。

特大スピーカーから流れてくる音の迫力に驚いた。Bowieさんのグラムロック時代の曲は、落ち着いた空間にぴったりだ。

 

開店と同時に入店してお客さんもまばらだったので、最終的に4曲も流してもらうことができた。Criminal WorldにCat Peopleと、Let's DanceのB面が好きなのがバレる選曲。最後は、結局これが一番好きなんだよな、と落ち着くUnder Pressureを。良い音響で聴くBowieさんの低音がたまらなくかっこよかった…。

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他のお客さんのリクエストする曲もまた興味深くて、この日はスピッツ尾崎豊が流れていた。自分の好きな音楽を存分に楽しめる場所。こんなに素敵な空間があったなんて。帰る間際に流れてきた、円広志夢想花を聴いて”大阪”を感じながら、店を後にした。

 

定期的な断捨離

久々に勉強も何もしなくていい、自由な連休。私は部屋が散らかってくると落ち着かない人間なので、長期休暇のたびに片付けや掃除をしている。定期的に断捨離をしているのであまり捨てるものはないのだが、それでも一般的な部屋にしては物が多いと思う。

 

アニメオタクをやっていたときは、ひたすらグッズを買いまくっていたし、三次元の人間にハマれば書籍やDVDなどですぐ本棚が溢れかえる。片付けをしていて懐かしさに浸りつつも、もう戻ってくることはないだろうと思うものは手放す。だいぶすっきりしてきた。

こうやって空いたスペースは…… Bowieさんの書籍やCD置き場に変わる。いや、結局物増えてるやないか!オタクはミニマリストになれない、という例である。

 

それでも、収納BOX等を駆使してごちゃごちゃ見えないよう片付けることにやりがいを感じる。現在の本棚はこんな感じ。雑誌を隠せる組み立て式のダンボールはかなりおすすめ。中段のカーテンは本の日焼け防止のために自作した。

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インドア人間なので、部屋は自分の城である。好きなものに囲まれながら、外で戦うためのエネルギーを蓄えていくのである。

 

それでは、また次の記事で。

 

Bowie Anniversary for me - 2023

 

2021年8月13日。

2年前の今日、私はDavid Bowieに出会った。

 

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Bowieさんに出会う半年ほど前、仕事の重圧と身の回りの生活の変化で精神が追い詰められていた。他人に迷惑をかけたくなくて、誰にも助けを求められず一人で泥沼にはまっていってしまった。

春になる頃にはさらに状態が悪化してしまい、常に焦燥感があって、生きていることに罪悪感があった。感情の起伏もなく、ただ起きて意識があるというだけの毎日で、もし明日が来なかったとしてもまったく後悔は無かった。

 

きっかけは分からないが、8月に入ると少しだけ気持ちが上向きになってきて、お盆は久しぶりに映画でも観ようかなという気分になった。

観たかった映画はいい時間が無かったので、Filmarks(映画のレビューサイト)で何か面白い映画がないか探した。

そこでふと、ポスターのデザインが気になってブックマークしていた『戦場のメリークリスマス』が目に留まった。地元の映画館が、お盆の1週間限定で上映するらしい。気分転換できればと、あまり深く考えずに観に行った。

 

そこで、David Bowieに一目惚れした。

映画の内容そっちのけで、画面に現れる美しい人間をひたすら目で追っていた。

 

上映が終わってすぐにスマホの電源を入れて、"デヴィッド・ボウイ"と検索した。出てきたのはあの有名な阪急電車の前に立つ写真。Wikipediaで経歴を確認して、もう5年前に亡くなっていたこと、Queenと『Under Pressure』を共作した人だったことを知る。

 

帰ってからも頭から離れず、音楽も聴いてみようと、寝る前に布団の中で曲を再生した。

声も、音も、曲全体の雰囲気も、何もかもが自分の好みとぴったり合った。それは何曲聴き進めても同じだった。

 

全部英語で、和訳してもなお意味を理解するのが難しいBowieさんの楽曲に、とてつもない優しさを感じた。Bowieさんの音楽を聴いていると、心の底から安心できた。

ずっと"明日が来ませんように"と思いながら寝て、途中で何度も起きたり何日も連続で悪夢を見ていたのに、この日は本当に久しぶりにぐっすり眠ることができた。

 

そこから少しずつ、確実に、心が元気になっていくのが分かった。灰色だった世界に色が戻ってきたようだった。気持ちが前向きになったことで徐々に仕事もうまくこなせるようになって、焦燥感や罪悪感は消えていった。

何があっても私にはDavid Bowieがついてるから大丈夫、という謎の思い込みが、毎日の大きな自信になった。あの時のことを思い出すと、マリオの無敵スター状態だったように思う。

 

生きる気力が戻ってきた後は、あれをやりたい、これをやりたいと、今までやったことのないことに挑戦したり、着たことのない服を着てみたり、行ったことのない場所をたくさん旅した。

未来の見えなかった毎日が、Bowieさんのおかげでやりたいことに溢れる毎日に変わった。5年後、10年後、自分はどうなっていたいかまで考えられるようになった。

 

もしあの日、David Bowieに出会っていなかったら、どんな2年間を過ごしていただろうか。Bowieさんと出会ってから、ずっと私の世界の中心にはBowieさんがいる。

Bowieさんの音楽、言葉、優しい笑顔、何もかもが私の生きる糧で、生きる意味だ。

 

David Bowieが好きで好きでたまらない。世界のどこを探しても、Bowieさんより好きになれる人はいない。

これからもBowieさんが地球に残してくれたたくさんの置き土産とともに、生きることを楽しみたい。そして、自分にとってのDAVID BOWIE is… の答えを探していきたい。

 

Bowieさん、愛してるよ!

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映画館巡りの記録《後半・ミニシアター編》

 

先日の京都みなみ会館での上映をもって、私のMOONAGE DAYDREAM鑑賞の旅が終わった。

シネコンの上映が終了してからあらゆるミニシアターが上映をしてくれたおかげで、長い期間Bowieさんに会いに行くことができた。

 

ミニシアター巡りは本当に面白い。音響一つ取っても同じ映画館はないし、どこへ行っても映画への愛に溢れている。MOONAGE DAYDREAM公開にあたっては、ミニシアターの上映こそが大きな楽しみであった。

以下、長くなりますが約3ヶ月の旅の記録です。

 

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1.TOHOシネマズシャンテ

MOONAGE DAYDREAMの日本公開が決まったときから、映画を観るためだけの遠征をしようと頭に思い描いていた。できれば日比谷や池袋など国内屈指のスクリーンがある映画館で観たい、と。

ただ、仕事柄年度末・年度始めは一年で一番慌ただしい時期であり、結局観に行くことができたのは4月中旬だった。悲しいことに公開4週目にして、都内でもかなり上映館が減らされてしまった。新幹線で向かうことを考慮すると、観に行けそうな時間帯に上映するのはTOHOシネマズシャンテだけであることが分かった。

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東京ミッドタウン日比谷から少し離れたところに、TOHOシネマズ日比谷の別館のような形でシャンテがある。TOHOシネマズなのに、あまりに見慣れたミニシアターの雰囲気を醸し出していた。

 

座席に関して、どのレビューを見ても"前の人の頭が被るので最悪です"と、悪評しか出てこなかったので、最前列の真ん中をとった。

首は痛かったが、思い返せばそれまで最前列で映画を観たことがなかったので、Bowieさんを独占できるような気分になれてとてもよかった。

 

2.アップリンク吉祥寺

東京遠征2日目は、吉祥寺まで足を運んだ。昨年の旅行で一瞬観光をした場所だったが、まさか映画を観にだけに再び吉祥寺に来ることになるとは思わなかった。

disk union吉祥寺店が入る建物の地下に、アップリンク吉祥寺がある。入ってみてびっくりしたのが、館内がとてもお洒落だったこと。手作りのBowieボードが置いてあって嬉しくなった。

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音響設備はというと、少し物足りなさを感じた。上映スクリーンによるのかもしれないが、もう少し音圧が欲しかった。ただ、東京で映画を観たというには満足のいく映画館だった。

 

3.京都シネマ

関西に帰ってきて、次の上映は京都。3月下旬にTOHOシネマズ二条に行ったのだが、今回は阪急烏丸駅からすぐ近くの商業施設『古今烏丸』内に入るミニシアター。

行った日がすべて雨だったこともあって、とても観光地に来たとは思えないほど静かな場所だった。

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さほど広くないスクリーンだったので油断していたが、音響が信じられないほど良かった。MOONAGE DAYDREAMの本編が始まってすぐに流れる、配給会社PARCOのオープニングの時点で、うわ~~~!音響すごい!と感動した。(最近はもうこの部分を聴けば、その映画館の音響の良し悪しを判別できるようになった。)

 

シネコンのように座席数が桁違いなスクリーンで観るのも好きだが、小さい空間に音を閉じ込めるような音響(?)が好きなので、その理想に一番近い映画館だった。

 

4.シネマ尾道

前回更新の広島旅行記でも少し触れた、シネマ尾道尾道駅の目と鼻の先にある映画館で、観光地にひっそりと建っている。

上映時間が近づいてくると、徐々に人が集まってきた。座席の事前予約はできないので、窓口で購入。席も自由席という初めての経験だった。

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観光地のにぎわいとは対称的な静かな空間で、David Bowieの人生を眺める。すべてが非日常の、最高な時間だった。

 

5.塚口サンサン劇場

地元の大好きな映画館。私がDavid Bowieと出会った場所ということもあり、この映画館には並々ならぬ想いを持っている。そして、塚口サンサン劇場さんなら絶対にMOONAGE DAYDREAMを上映してくれるだろうと、公開の随分前から期待していた。

上映館一覧に追加されているのを確認したときは、思わずやった~~!と声を出して喜んだ。大好きな映画館でBowieさんに会える。

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(マリオに紛れ込むジギー)

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言わずもがな素晴らしい音響。塚口サンサン劇場の音は立体的で、振動が足から伝わってくる。他と比較しようがない最高の映画館なので、一度は行ってみてほしい。

 

6.宝塚シネ・ピピア

阪急宝塚駅から2駅のところにある映画館。昨年、Ziggy Stardustを観に行って好きになった映画館の1つ。

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待合スペースには公開予定の映画のポスターや様々な本が置いてある。遠くから観に来ている人は少なそうで、地元に愛されている映画館のように思う。

初回に観に行ったときには音響に物足りなさを感じたが、別の日に少し前で観るとまったく違った。

席数が少ないスクリーンでは、前から2列目くらいで観るのが臨場感が増して良いと分かってきた。

 

7.京都みなみ会館

関西での最後の上映は、京都みなみ会館になった。映画の上映だけでなく、アートハウスとしてクリエイターの活動を支援したり、作品の展示などもしている映画館で、前々から行ってみたいと思っていた。

行くのを楽しみに待っていたら、突然9月末で閉館することが決まったとのお知らせが。ミニシアターはどこも経営が厳しいとよく耳にしていたので残念ではあるが、最後に行く機会ができたのは幸運なことだと思った。

 

さらには、Ziggy Stardustも同時上映するということで、思わぬDavid Bowie祭りに心が躍った。私の夏は京都から始まった。

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1年ぶりの Ziggy Stardust、そしてもう何度目の鑑賞かも分からない MOONAGE DAYDREAM。Bowieさんに浸りっぱなしの時間は最高に幸せだった。

 

しかも、音響がミニシアターの中で一番と言っていいほど良かった。これだけ素晴らしい映画館があと2ヶ月で無くなってしまうなんて、やっぱり悲しい。7月後半は祇園祭で混雑する人を掻き分けて、何度も京都に足を運んだ。

 

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3月24日に公開してから、丸4ヶ月。最終的に訪れた映画館は13ヶ所にのぼった。

公開が決まったときここまでたくさんの映画館で観られるとは思っていなかったし、こんなにも映画館に通い詰める生活は今後ないだろう。

 

映画のレビューは未だに書く気になれないし、書くべきではないと思っている。が、この4ヶ月でBowieさんに対して感じたことや、これ言いたかったんよな~!って話は積もりに積もっているので、また何かの機会に書けたらいいな。

 

David Bowieの断片を追いかけて旅をした毎日はとても楽しかった。

またどこかで会いたい。それまで、またね。

 

旅行記:広島/尾道

 

梅雨が明け、本格的に夏が始まりました。

すっかり季節が移り変わってしまいましたが、GWに行ってきた広島県尾道市の日帰り旅の記録を書いていこうと思います。

 

ずっと憧れていた街

今年のGWは9日間の大型連休。コロナも間もなく5類に移行するということで、世間も旅行ムードで賑わっていた。インドア人間な私もせっかくならどこかへ行きたいと思っていたが、人混みに行く気力は無かったので行き先を決めかねていた。

3月24日に公開したMOONAGE DAYDREAM。いつものように上映館一覧を見ていると、目に留まった『シネマ尾道』。ちょうどGW期間に上映されるようだった。

すぐさま経路を調べると、新幹線で新神戸から福山まで、そこから在来線に乗り換えて20分程で尾道に着くことが分かった。これは行くしかないと、今年のGWの旅先が決定した。

 

そもそもなぜ『シネマ尾道』に目が留まったかという話は、遡ること約10年になる。

当時高校生だった私はアニメオタクを極めていた。そして、『黒子のバスケ』の日向順平や『ちはやふる』の綿谷新の声優を務める細谷佳正さんにめちゃくちゃハマっていた。

あるとき、細谷さんが出身地の尾道市で開催される尾道みなと祭りに出ると知り、本気で行きたいと思ったものの、高校生の財力と時間的余裕の無さから断念した。それからも、尾道という土地にはずっと想いを馳せていた。

 

新神戸から尾道

こんな形で念願が叶うとは思わなかった。日帰りで行くからには満喫して帰りたいので、7時台の新幹線で尾道へ向かった。

推し関連の遠征では東日本へ行くことが多いので、新神戸から新幹線に乗るのは久しぶりだった。すぐそばが山になっているからひっそりしていて、新大阪の混雑からは考えられないほど静かな駅である。

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福山駅で在来線に乗り換えて、電車に揺られること20分。車窓から港が見えてきた。そして9時すぎに尾道へ到着。ついに来たぞ!快晴!

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尾道散策(商店街・展望台)

まずは商店街に向かったが、朝が早いのと尾道みなと祭りの翌日ということもあってか人通りが少なく、どの店も準備中でシャッターが閉まっていた。静かな商店街の路地から時折見える海がとても綺麗だった。

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観光客で混雑する前にロープウェイに乗って、展望台からの景色を観たかったので、乗り場へと急ぐ。尾道駅からは20分ほど歩いただろうか。

15人ほどが乗車できるロープウェイに揺られること3分。あっという間に展望台公園へ到着。

螺旋状の階段を登って、いちばん高いところから尾道の全景を観る。それはもう素晴らしい景色だった。快晴だったので空も海も青くて、遠くの方までたくさんの島が見える。これ以上ない好条件で景色を堪能することができた。

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Bowieさんも連れてきたよ!

展望台を降りたところにソフトクリームが売っていたので、せっかくだから食べてみた。瀬戸内レモン味、さっぱりしていて美味しかった!

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人が段々と増えてきたので、そろそろ麓に戻ることにした。帰りのロープウェイから見た景色も素晴らしかった。

 

ロープウェイ乗り場のすぐ近くから、猫の細道という道に行くことができる。尾道は映画やドラマのロケ地として有名だが、猫の街としても知られている。

狭くて急勾配の坂を登っていくと、猫の細道の看板を発見。奥へと進んでいくと、人慣れした猫ちゃんが迎えてくれた。

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尾道ラーメン

猫ちゃんたちに癒されて商店街に戻ってくるといい時間だったので、少し早めにラーメン屋に並んだ。尾道に来たら絶対に食べたかった、尾道ラーメン。

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あまりの美味しさに感動した。シンプルな醤油ラーメンともまた違う、旨味たっぷりのスープ。途中で煮干しラー油を混ぜて味変するのがおすすめということで、これがもうめちゃくちゃ美味しかった。甘辛だれが染み込んだ唐揚げもあっという間に食べてしまった。

 

尾道散策(海)

お腹も満たされたので、次は海側を散策。お昼を過ぎて観光客もかなり増えてきた。

海辺を歩いていて気がつくのが、瀬戸内の海の青さ。沖縄の海とも、地元の海とも違う独特の青。穏やかな波の音を聴きながら歩いていると、心地よくて眠くなってきた。

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ONOMICHI U2というところまで行くと、カフェや休憩できるスポットがあった。朝から歩き疲れたので、しばらくパラソルの下で休憩することにした。

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ぼ〜っと海を眺める。自転車で通り過ぎていく人、地元の人、観光客。流れる時間もどこかゆっくりしているような気がする。昔に広島市内に行った時も感じたが、広島のゆったりした雰囲気がとても好きだ。

 

シネマ尾道

今回の旅最大の目的を忘れそうになっていたが、尾道駅から徒歩1分のところに、シネマ尾道がある。夕方になって疲労が溜まっていたので、早めに到着して館内で待つことにした。

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私の知らない土地でも、Bowieさんの映画が上映されているんだと思うと嬉しくなった。待合スペースには10人ほど居たが、お土産を抱えて大荷物で観に来ているのは私だけだった。

詳しい内容は、後日更新予定の 映画館巡りの記録《後半・ミニシアター編》にて。

 

お好み焼

映画を観終えるともう日が暮れ始めていた。

今回の旅最後のミッション、尾道焼きを食べることを達成してから帰りたかったのだが、どこの店も満席だった。新幹線の時間ギリギリになるのを覚悟で行列に並ぶ。1時間ほど並んで、ようやく中に通してもらった。

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目の前で焼いてもらって、鉄板の上から取って食べる。出来たて熱々で美味しかった。コリコリした砂肝がたくさん入っているのが尾道焼きの特徴だそうだ。これは癖になりそう。

かなりのボリュームだったので思いのほか食べるのに時間がかかった。急いで尾道駅へ向かうと、もう20時を過ぎていた。

 

観光客もまばらになっていて、地元の高校生の会話を盗み聞きしながら電車を待つ。尾道での長い一日が終わった。

憧れていた場所から、また行きたい場所へ変わった。Bowieさんの映画というきっかけがなければ、またいつか行きたいのまま終わっていたかもしれない。来れてよかった。

 

次はどこへ行こうかな。

 

それでは、また次の記事で。